歯周病治療にブルーラジカルは有効?メリットとデメリットをチェック|京都のインプラント手術なら医療法人明貴会山口歯科医院

COLUMN 歯科コラム

インプラント

歯周病治療にブルーラジカルは有効?メリットとデメリットをチェック

歯周病治療にブルーラジカルは有効?メリットとデメリットをチェック

「ブルーラジカル」という新しい歯周病治療を聞いたことはありますか?
「ブルーラジカル(Blue Radical)」は、最近注目されている最新の歯周病治療技術で、 “ヒドロキシラジカル”の力を使った治療法です。レーザーや抗菌薬を使わずに、歯周病の原因菌を除去できると注目されています。
そのメリットとデメリットは下記のとおりです。

メリット
・痛みや出血が少ない
・歯周病菌を効率的に除去
・抗生物質を使わない
・治療後の回復が早い
・口臭や歯ぐきの腫れなどの改善も期待できる

デメリット
・保険適用外
・すべての症例に適用できるわけではない
・まだ新しい治療法のため、長期のデータが少ない
・導入している歯科医院が少ない

本記事では、ブルーラジカルの仕組みからメリット・デメリット、適応症例まで、わかりやすく解説します。ぜひご参考にしてください。

ブルーラジカルとは?|歯周病治療の新しいアプローチ

ブルーラジカルは、青色LED光と3%過酸化水素水を反応させて、生成される活性酸素(ヒドロキシラジカル)を利用した治療法です。発生した活性酸素が歯周ポケット内の細菌を除去し、歯周病の炎症を抑えます。

従来、進行した歯周病に対しては歯ぐきを切開して歯石を除去する外科的処置や、抗菌薬の投与、レーザー治療などを行うのが一般的でした。一方で、ブルーラジカルは化学反応で発生させた活性酸素のみで殺菌するため、痛みや出血を最小限に抑えられ、患者様の負担を軽減できる治療として注目されています。

ブルーラジカルが歯周病に有効な理由

歯周病の原因は、歯周ポケット内の細菌です。通常の歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)では届きにくい場所でも、ブルーラジカルならば活性酸素によって殺菌できます。

活性酸素の殺菌効果により炎症が抑えられ、歯ぐきの腫れや出血の改善が期待できます。また、抗菌剤を使わないため、耐性菌が発生しにくいのも大きなメリットです。
継続的にブルーラジカル治療を受けることで、長期的な口腔健康の維持にもつながります。

ブルーラジカル治療のメリット

ブルーラジカルには、以下のような多くのメリットがあります。

・痛みや出血が少ない
・薬剤アレルギーのリスクが低い
・治療時間が短い
・ほかの歯周病治療と併用できる
・口臭や歯ぐきの腫れなどの改善も期待できる

最大のメリットは、患者様の身体的・精神的負担を軽減できることです。治療に抵抗を感じていた方でも、安心して受けていただけます。
また、ブルーラジカルはインプラント治療前の口腔環境改善や、インプラント周囲炎の予防・改善効果も期待されています。

ブルーラジカル治療のデメリット・注意点

一方で、ブルーラジカルにもいくつかの注意点があります。

・保険適用で受けられない
・重度の歯周病では十分な効果が得られない場合がある
・一度の治療では十分な効果を感じられない場合がある
・導入している歯科医院が少ない

ブルーラジカル治療は保険適用外となり、費用は全額自己負担です。歯科医院や治療部位にもよりますが、1歯あたり1万5千円~が治療費の目安となっています。また、歯周病のケアのためには、継続的に受けていただく必要があるため、料金についてあらかじめ説明を受けると良いでしょう。

どんな人に向いている?ブルーラジカル治療の適応

ブルーラジカル治療は、以下のような人におすすめです。

・5mm以上の歯周ポケットがある人
・歯周病の細菌検査、オルコアで陽性の人
・歯周病の予防に努めたい人
・インプラント治療を受ける予定のある人
・インプラント周囲炎の予防や改善を希望する人
・歯ぐきの健康を長期的に維持したい人
・抗生物質やレーザー治療に抵抗がある人

妊娠中や授乳中の方、全身疾患のある方は、一度当院にご相談ください。

治療の流れ|実際の施術イメージ

ブルーラジカルの施術は、以下のような流れで行われます。

・歯垢や歯石を除去する(スケーリング・ルートプレーニング)
・過酸化水素水を歯周ポケット内に注入する
・青色LEDライトを数十秒照射する
・活性酸素が細菌を分解・殺菌する
・水で洗浄する

処置は短時間で終わり、痛みはほぼありません。

他の歯周病治療との違い

ブルーラジカルとほかの歯周病治療のメリット・デメリットをご紹介します。

▼スケーリング・ルートプレーニング
機械的に歯石を除去する方法です。保険適用で受けられますが、出血や痛みをともなうケースがあります。

▼レーザー治療
レーザーの熱で殺菌・止血する治療法です。即効性はありますが、熱による痛みを感じる場合があります。

▼ブルーラジカル
3%過酸化水素水に青色LED光を照射して、発生した活性酸素で殺菌する治療法です。患者様の負担が少ない点、薬剤を使わずに殺菌できる点がメリットですが、治療費は全額自己負担となります。また、導入している歯科医院が少ないため、治療を受けられる医院は限られています。

それぞれの治療法のメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を検討することが大切です。

ブルーラジカル治療後のセルフケアが大切

ブルーラジカルで歯周ポケット内の細菌を除去しても、その後のセルフケアを怠ると再発のリスクが高まります。毎日の歯磨きに加え、歯間ブラシやデンタルフロス、マウスウォッシュなどを併用して、口腔内を清潔に保ちましょう。
また、定期的な検診やプロフェッショナルケアを受けることで、ブルーラジカルの治療効果を長持ちさせることができます。

まとめ|ブルーラジカルは「やさしい歯周病治療」

ブルーラジカルは、痛みを抑えながら歯周病の原因菌を除去できる新しい治療法です。軽度の歯周病や再発予防、薬剤を使用したくない方にとって、ブルーラジカルは有効な選択肢といえます。
ただし、重度の歯周病では従来の治療との併用が必要な場合もあります。また、費用は全額自己負担となる点にも注意が必要です。

ご自身の症状に合った治療法を見極めるためにも、一度歯科医院で相談してみましょう。

当院ではブルーラジカルによる治療を提供しています。歯周病だけでなく、インプラント周囲炎の予防・治療、長期的な口腔管理への効果も期待されています。ブルーラジカル治療にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 

Q1:ブルーラジカル治療を受ける際、痛みはありますか?
A1:いいえ、先に浸潤麻酔を行うため、ほとんどありません。ただし、浸潤麻酔を行う際に痛みをともなう場合があります。

Q2:ブルーラジカル治療は誰でも受けられますか?
A2:いいえ、光線過敏症の方、無カタラーゼ症の方、心臓ペースメーカーを入れている方は受けられません。また、妊娠・授乳中の方、糖尿病などの全身疾患をお持ちの方も受けられない場合があります。

カテゴリー

月別アーカイブ

CONTACT お問い合わせ