抜歯即時埋入インプラントの失敗はどれくらい?適応の見極め方と後悔しない医院選び
/h3「歯を抜いたその日にインプラントを入れられる」という抜歯即時埋入(ばっしそくじまいにゅう)は、非常にメリットの大きい方法です。
一方で、「失敗のリスクは?」「自分でも受けられるの?」という不安の声も多く聞かれます。
抜歯即時埋入インプラントを成功させる鍵は、「適応の見極め」と「精密な術前診断」にあります。
本コラムでは、失敗のリスクや向き不向きの基準、そして納得のいく歯科医院選びのポイントを歯科医師が解説します。
抜歯即時埋入インプラントとは?
通常、抜歯した後は数ヶ月待ってからインプラントを埋入しますが、抜歯即時埋入では抜歯したその日のうちにインプラントを埋入します。
メリット
治療期間の短縮: 待機期間がないため、最終的な歯が入るまでが早くなります。
手術回数の軽減: 抜歯と埋入を一度に行うため、身体的・精神的な負担が減ります。
見た目の維持: 骨が痩せる前に処置を行うため、特に前歯などでは自然な歯ぐきの形を維持しやすくなります。
失敗のリスクと主な原因
適切な診断のもとで行えば、成功率は通常のインプラント治療と遜色ありません。しかし、無理に適応外の症例に行うと、以下のようなトラブルが生じる可能性があります。
骨と結合しない(インプラントの脱落)
埋入直後の固定(初期固定)が不十分だと、骨とインプラントがうまくくっつかない原因になります。
感染による炎症
抜いた歯の根元に膿や強い炎症が残っていると、インプラント周囲に感染が広がるリスクがあります。
審美的なトラブル
骨の厚みを考慮せずに埋入すると、後から歯ぐきが下がって金属が見えてしまうことがあります。
向いている人・向いていない人の特徴
向いている人(適応あり)
骨の状態:骨の量と厚みが十分にある
感染の状態:根の先に大きな病変(炎症)がない
生活習慣:喫煙習慣がなく、ケアが丁寧
全身状態:全身疾患がコントロールされている
向いていない人(慎重な判断が必要)
骨の状態:重度の歯周病で骨が大きく溶けている
感染の状態:抜歯部位に強い炎症や膿がある
生活習慣:喫煙習慣がある、セルフケアが難しい
全身状態:重度の糖尿病など持病がある
即時埋入ができない場合の選択肢
もし即時埋入が難しいと判断されても、インプラント治療を諦める必要はありません。
通常埋入: 数ヶ月待って骨が安定してから行う、最も確実性の高い方法です。
骨造成の併用: 不足している骨を補ってから(または同時に)埋入することで、安全に治療を進められます。
後悔しないための歯科医院選びのポイント
抜歯即時埋入は高度な技術と経験を要する治療です。以下の体制が整っているかを確認しましょう。
歯科用CTによる精密検査
骨の立体的な厚みや神経の位置を把握するため、CT診断は必須です。
丁寧なメリット・リスクの説明
「早く終わる」というメリットだけでなく、あなたの状態に合わせたリスクや、できない場合の代替案を誠実に話してくれる医師を選びましょう。
術後のメンテナンス体制
インプラントを長持ちさせるには、治療後のプロフェッショナルケアが不可欠です。
まとめ
抜歯即時埋入インプラントは、条件が揃えば患者様にとって非常に負担の少ない優れた治療法です。しかし、最も大切なのは「早さ」ではなく、「10年、20年先も安心して噛めること」です。
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態を精密に診断し、即時埋入が可能かどうかを誠実にお伝えしております。今の歯の状態に悩み、インプラントを検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
記事監修 医療法人明貴会 ⼭⼝⻭科医院 理事⻑ ⼭⼝ 貴史
■ 略歴
- 1982年 大阪歯科大学卒業
■ 所属学会
