噛む噛むインプラント
みなさんは食事をする時、一口に何回くらい咀嚼していますか?10回?20回?麺類を食べる時などは特に、ほとんど噛まずにツルツルと流しこんでいつ人もおられるかもしれません。日本人の咀嚼回数は、その時代の食事内容や骨格から考えて、弥生時代には1日約4,000回、江戸時代には約1,600回、戦前は約1,400回と推定されています。しかし現代人の咀嚼回数はなんと1日約680回まで減っているのだそうです。1回の食事あたりの咀嚼回数で考えると、江戸時代には500回あったものが、200回あまりにまで激減していることになります。
咀嚼時は安静時の8倍の唾液量になるのですが、咀嚼の回数が少ないということは、分泌される唾液の量の減少を意味します。また、咀嚼は顎の骨の発達にも影響を及ぼします。噛む力が弱くて回数が少ないと顎の骨が十分成長せず、歯列の悪さを招く一因にもなっています。歯列が悪いと見た目の悪さばかりか、虫歯や歯周病のリスクが高まりますし、咬み合わせの悪さがさらに咀嚼回数を減らしてしまうという悪循環を招くのです。
私が子供の頃には、「食事の時には一口で30回噛みなさい」と良く」言われたものですが、これは科学的にも裏付けされているものなのです。また、30+20=50回の咀嚼研究もなされています。私も20回プラスした「一口で50回」を実践しています。しっかり噛めば噛むほど唾液の分泌が促されて免疫力がアップし、摂取カロリーが20%減少するのです。咀嚼だけでダイエットができるなんて、簡単ではありませんか。みなさんも是非試してみてください。
歯が欠損すると、しっかり噛めません。歯を失ってしまったら、しっかり咀嚼するためにインプラント治療をご検討ください。
医療法人明貴会 山口歯科医院 理事長山口貴史
京都市上京区荒神町110-2