インプラントと歯周病菌 レッドコンプレックス
インプラント周囲炎と歯周病はよく似ています。歯周病菌は数十種類に及ぶ種類がありますが、
中でも
レッドコンプレックスと呼ばれる3つの菌タンネシラフォーサイシア(T.f菌)、トレポネーマ
デンティコーラ(T.d菌)、ポルフィロモナスジンジバリス(P.g菌)は
特に病原性が高い事で知られています。
この3種類の中でもP.g菌は歯周病菌のボス格で、病原性が非常に高く
動脈硬化・糖尿病・認知症に深く関連していることがわかっています。
酸素を嫌う性質があり歯周ポケットの奥深くに生息しています。
レッドコンプレックスが口腔内に存在する方が、
何も処置をせずインプラント治療を受けてしまうと、
インプラント周囲炎に罹患するリスクが高くなってしまいます。
当院では、インプラント治療をお受けいただく前に、患者様の口腔内からプラークを採取し、
PCR検査(オルコア)を行い、レッドコンプレックスの3菌種の量を測定しています。
レッドコンプレックスの3菌種どれかの量が多い場合は、投薬や処方した歯磨き剤、洗口液等
を使用していただき、メインテナンスの期間を短くするなど事前に対応しております。
来年夏頃からは、先にブログに書きましたブルーラジカル(歯周病治療器)が
活躍してくれる予定です。
インプラント治療を開始する前に、きちんと必要な検査を行い、
インプラント周囲炎になるリスクを確認し対応することが大切です。
気になる事、ご不安なこと等は何でもお気軽にご相談ください。
医療法人明貴会 山口歯科医院 理事長山口貴史
歯学博士
日本口腔インプラント学会専門医
国際口腔インプラント学会・ドイツ口腔インプラント学会指導医・専門医
日本抗加齢医学会専門医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医
厚生労働省臨床研修指導歯科医