インプラントの仕組み | 京都のインプラント治療なら | 医療法人明貴会山口歯科医院

Structure インプラントの仕組み

What is an implant body? インプラント体とは

インプラントは、歯を失った部分の顎骨へ穴を開けて、インプラント体(人工歯根)を埋め込むというのが手術のメインです。インプラント体は基本的にチタンで作られたネジのような形状であり、専用のドライバーを用いて顎の骨に埋め込まれます。インプラント体は骨の中にしっかり固定されるよう設計されています。

インプラント体を顎の骨に埋め込むと、その部分に白血球が集まって、異物かどうかの識別を始めます。チタンは生体親和性が高いことから異物として判断されずに骨と結合し、腐食も起こりにくいので、その状態が半永久的に保たれるのです。また、純チタンやチタン合金は生体親和性が高いため、金属アレルギーが起きにくいのも特徴です。人体への拒否反応を起こすリスクがほとんどないため、ペースメーカーの素材としても使われています。

インプラント体とは

インプラントの
基本的な構造

インプラントの基本的な構造
  • 上部構造(人工歯)

    上部構造とは、インプラントの上に装着する人工の歯のことです。一般的には被せ物やクラウンと呼ばれる補綴物です。外から見える部分であるため、天然歯に近い見た目を作り出すことができるセラミックなどが主に使われています。
    セラミックは色相が広く透明感もあるため、周りの歯と色を合わせやすい素材です。当院では耐久性の高いジルコニアセラミックと、費用を抑えられるハイブリッドセラミックの2種類セラミックを用意して、患者さまのニーズに合わせた選択ができるように致しました。

  • アバットメント

    アバットメントは、インプラント体と上部構造(人工歯)を連結させる金属の部品です。埋入したインプラント体の角度や歯肉の高さを考慮して、アバットメントを選択・装着します。その状態で型取りを行うことで、噛み合わせや見た目などのバランスが取れた上部構造の作製を可能としています。
    アバットメントにはインプラント体と一体化しているワンピースタイプと、分離しているツーピースタイプがあります。当院では、アバットメントの破損リスクや、患者さまの口腔環境に合わせてアバットメントを選べるようにするという観点から、ツーピースタイプを採用しています。

  • インプラント体

    インプラント体は、インプラントの土台となる部分です。当院ではインプラントとして一般的にイメージされる、ネジのような形状のスクリュータイプを採用しています。人体に直接埋め込むことから、生体親和性の高い純チタンをご用意致しました。
    また、インプラントを埋入する位置によって、直径は3.75mm~5mm、長さは7mm~18mmなど、様々なサイズのインプラント体があります。顎の骨の質や厚み、神経の位置、嚙み合わせなどを考慮して、より機能性を望めるインプラント体を選択致します。

shape
インプラント体の形状

インプラント体の形状

当院ではネジのような形状の、スクリュータイプのインプラントを採用しています。インプラントの中でもオーソドックスなタイプです。ネジ状にすることで、インプラント体と骨が接触する面積が広がり、より結合しやすくなります。それによってインプラント体が固定され、自分の歯のように噛んだり、食いしばったりすることを支えてくれます。このような理由から、インプラントを入れる際にはスクリュータイプを選ぶのが基本です。

Type
インプラントのタイプ

インプラントのタイプ

インプラントの構造には、アバットメントとインプラント体が結合しているワンピースタイプと、分離しているツーピースタイプがあります。当院ではその中から、ツーピースタイプのインプラントを採用しています。

ツーピースタイプのインプラントを選ぶメリットは、万が一アバットメントが破損した際にも、交換ができる点にあります。ワンピースタイプの場合はインプラント体を抜いて、新しいものを埋入する手間が発生するため、長く使うことを考えるとツーピースタイプのほうがリスクを分散できます。また、患者さまの歯並びや口腔環境は、経年により変化していきます。そういった時に、患者さまのお口の変化に適したパーツへアバットメントを交換できるのも、ツーピースタイプを選ぶメリットです。

Material インプラントに
使用される材質

上部構造に使用される材質

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミック
メリット
  • 強度が高く、奥歯の治療にも耐えられる
  • 金属アレルギーのリスクがない
  • 経年によって変色しない
  • プラーク(歯垢)が付きにくい
  • 色が白く、周りの歯に合わせやすい
デメリット
  • 欠けたり割れたりする

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとプラスチックを合成した素材です。プラスチックが含まれている分、ジルコニアセラミックと比べて治療コストが抑えられます。

ハイブリッドセラミック
メリット
  • 他のセラミックと比べて安価
  • 破損した際に修理がしやすい
デメリット
  • ジルコニアセラミックと比べてプラーク(歯垢)が付きやすい
  • ジルコニアセラミックと比べて
    審美性に劣る
  • 色の濃い飲食物やタバコなどによる着色
  • 経年劣化をする
  • 咬合力が強いと割れてしまう

アバットメントに
使用される材質

アバットメントに使用される材質

インプラント体と上部構造(人工歯)を連結させる装置であるアバットメントは、チタン合金またはセラミックの2種類から選択することが可能です。チタン合金はチタンをベースにアルミニウムなどを合成した素材です。チタンの特徴である強度の高さや耐食性、生体親和性を維持しつつ、純チタンよりもさらに強度を高めています。金属アレルギーのリスクが低い素材ではありますが、全ての方がアレルギー反応を起こさないというものではありません。

セラミック製のアバットメントのメリットは、上部構造(人工歯)と同様の色味で作れることから、より自然な見た目を目指せることです。また、金属を含まないため金属アレルギーのリスクがありません。チタン合金と比べて形成しやすく、より精密なインプラントのご提供につながります。

インプラント体に
使用される材質

インプラント体は人体に直接埋め込むことから、拒否反応が出にくい素材であることが望ましいといえます。そこで当院では、主に純チタンを採用致しました。

純チタン

純チタン

純チタンとは、チタンが99.8%以上であり、他の金属がほぼ含まれていない金属を指します。チタン合金と比べて安全性や耐久性などに優位性があり、金属アレルギーのリスクがほぼみられない、人体に害の少ない金属だといえます。

当院では、
ノーベルバイオケア社の
インプラントを
使用しています

インプラントは世界中に多数のメーカーが存在しており、何百種類もの製品が開発されています。しかし、どのメーカーのインプラントでも同じ治療結果が得られるわけではありませんし、将来的に会社が無くなって部品が供給されなくなる可能性も考えられます。そういったリスクを考慮してインプラントメーカーを選ぶことが重要なのです。

患者さまに不安なくインプラント手術を受けていただけるように、当院では世界的シェアを誇る「ノーベルバイオケア社(Nobel Biocare)」のインプラントを採用しています。症例数が多いからこそ、患者さまの多様なニーズに対応できる柔軟性があります。また、倒産のリスクが少ないため、手術後10年先、20年先にパーツを交換する必要が生じても、アフターフォローとして同様のパーツを入手することが可能です。

ノーベルバイオケアとは

ノーベルバイオケアはスウェーデンで設立された、歯科用インプラントシステムのパイオニアです。ノーベルバイオケアの製品は70ヶ国以上で使用されており、日本のインプラント市場においても広く用いられています。

ノーベルバイオケア 公式HPを見る

インプラントを用いた治療に伴う
一般的なリスク・副作用

  • 健康保険が適用されません。
  • インプラントの埋入には外科手術が必要です。インプラント体と骨が結合するまでに数ヶ月要します。骨の厚みを増やす骨造成を行う場合は、さらに期間を必要とします。
  • インプラントの手術は顎骨が成長しきった方が対象です。また、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方は、その期間中には手術を受けられません。
  • 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、インプラント手術を受けられない場合があります。手術を行う場合、服薬中のお薬が影響する場合があるため、事前に歯科医師またはインプラントコーディネーターまで申告してください。
  • 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合は約1週間で落ち着きます。
  • 手術時に下顎神経に触れた、あるいは近かったなどの影響から下歯槽神経の損傷を起こし、知覚異常や鈍麻などが現れる場合があります。神経の圧迫、損傷、切断が起きた場合はインプラントを撤去します。また、状況によっては経過を見たり、内服薬で治療を行ったりする場合もあります。
  • 手術後、薬剤の服用によって眠気やめまい、吐き気などの副作用が現れるケースがあります。
  • 手術後に喫煙や飲酒をすると治療の妨げになるため、1週間は控えてください。
  • インプラントの耐用年数は、患者さまの口腔内の環境や生活習慣(顎骨や歯肉の状態、咬み合わせ、歯磨きの技術、メインテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)によって異なります。
  • 毎日の口腔ケアが不十分でプラーク(歯垢)が多く残っている場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こし、インプラント体が脱落する可能性があります。
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